イタリア醸造界を牽引するコタレッラ兄弟が、“永遠の都”ローマで知られるラツィオ州に設立したファミリア・コタレッラ(旧ファレスコ)による「フェレンターノ」。このワインに使われるブドウ畑が、古代エトルリア文明の都市「Ferento」の遺跡近くに位置することから名づけられました。
「エスト!エスト!!エスト!!!・ディ・モンテフィアスコーネDOC」のブレンドで使用されるラツィオ原産の古代品種の地ブドウ「ロセット」を100%使用します。長年にわたるブドウ品種の研究の末、ファミリア・コタレッラはこの希少な「ロセット」から単一品種ワインを醸造した最初の造り手となりました。
6haの畑はラツィオ北部、ヴェテルボ区のモンテフィアスコーネの標高300mの高さに位置し、およそ4,200本/haの植密度で植えられています。砕けやすく、小石を多く含む土壌にコルドン式(垣根仕立て)で仕立てられ、平均樹齢は16年。
13ー15℃に温度管理されたステンレスタンクで発酵後、樽に移してマロラクティク発酵ののち、樽で4ヶ月間熟成させます。
リカルド・コタレッラ氏曰く、「このワインは、モンテフィアスコーネの畑で古代品種栽培の強化に力を注いできた努力の賜物です。ロセットは房が小さく密集し、栽培の難しい品種ですが、うまく育て上げ、醸造することができました。また糖度と酸の割合が良く特有のアロマを持っており、しっかりとしたボディとエキスを持つワインができました。」
兄リカルド・コタレッラは1948年ウンブリア州テルニ県オルヴィエート生まれ。醸造学校を卒業後、オルヴィエートのワイナリーで醸造をスタートし、81年からフリーでの活動を始めるやいなや、醸造家として頭角を現し、カンパーニア、シチリア、ラツィオ、マルケなど、当時無名だった州を中心に近代的なスタイルのワインをリリースします。世界的なイタリアワイン・ルネッサンスの立役者にして、「魔術師」「天才」とも形容される、現代イタリアを代表する醸造家の一人です。2001年ガンベロ・ロッソ「ベスト・ワイン・メーカー」、同年ワイン・エンスージアスト誌「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」、2002年イタリアソムリエ協会「ベストイタリアンワインメーカー」に選ばれ、2013年にはイタリア醸造家協会会長、そして2015年には国際エノログ連盟会長に就任。
弟レンツォ・コタレッラは、かのジャコモ・タキスの跡を継ぐマルケージ・アンティノリのチーフ・ワインメーカーであり同社CEOを務めます。2001年ワイン・エンスージアスト誌では兄リカルドと共に「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、現代イタリアワインを牽引する存在の一人となりました。
1979年、コタレッラ兄弟はファミリア・コタレッラの前身である「ファレスコ」をラツィオ州モンテフィアスコーネに設立。これまで不当に忘れ去られていたとも言える土地のテロワールを表現すべく、1989年にはエスト!エスト!!エスト!!!ポッジョ・ディ・ジェルシを誕生させ、1998年にはフェレンターノのリリースにより、ロッセット品種に関する20年の長きに渡る研究が結実しました。
ラツィオ州ではモンテフィアスコーネとボルセーナ湖の間に位置する地域でロッセット、アレアティコ、トレッビアーノやマルヴァジア等の土着品種に加え、メルロー、シラーやヴィオニエ等の国際品種を栽培しています。ウンブリア州ではモンテッキオに拠点を置き、メルローやカベルネ、サンジョヴェーゼ、ヴェルデッキオやヴェルメンティーノ、更には40種類以上の品種を実験的に栽培し、数々の輝かしい受賞歴に甘んずることなく、自らの郷土のテロワールとブドウが持つ個性を最大限に引き出すことを目指します。飽くなき情熱でワイン造りを続け、現在娘たちにより家族の絆を表すファミリア・コタレッラと名を改め、彼らのフィロソフィーを継承しています。
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