イタリア最北、トレンティーノ=アルト・アディジェ州の州都トレントから北に約20㎞、ドロミーティ山塊に囲まれたファエードの地に居を構える生産者ベッラヴェデール。1950年代に先代のマリオ・セッピが小さな畑からブドウ栽培を始め、家族経営で規模を少しずつ広げ、今では12haの畑からワインを造っています。
畑は2か所、ひとつは標高250~350m、アディジェ川に面し泥灰土、粘土、石灰質からなる「マゾ・ベルベデーレ(Maso Belveder)」、そして、もうひとつはガルダ湖に近い「湖の谷=ヴァッレ・デイ・ラーギ(Valle dei Laghi)」と呼ばれるエリアに有する、標高約600mの石灰質が豊富な畑。「どちらも畑全体に目が届くこと、それから、すぐに手を届くことが大切だ。これ以上広げるつもりはないかな」とセッピの義理の孫にあたるアンドレア・ルケッタは語ります。
すべてオーガニックで栽培します。畑の日照条件が恵まれていることもありますが、地元では「ガルダの時間」と呼ばれる、毎日決まってガルダ湖から吹く風「オラ・デル・ガルダ(Ora del Garda)」がブドウの房を乾かし、病気を防いでくれると彼は言います。「やっぱり、みんなが暮らしているところに、色んなものは撒きたくないよね」と語るアンドレアですが、よいブドウを造り続けるための努力は惜しみません。栽培方法は、ピノ・ノワールなど黒ブドウはグイヨー式、シャルドネやリースリングなど白ブドウにはこの地方で伝統的なペルゴラ(棚仕立て)を採用します。
風通しを良くすると共に、強い日差しから果房を守り、良質な酸をたたえた白ワインを造るためです。また、収穫後は自生する植物の種をまき緑肥としすき込むことで土壌の生物多様性を保ち土の力を高めるとともに、斜面での土の浸食を防いでいます。
ラベルには、著名な芸術家であり、マリオの姉であったチェザリーナ・セッピによる作品「ブドウ畑の春(Primavera nel Vigneto)」が描かれています。
粘土と泥灰土が混じる南向きと南西向きの畑のブドウを手摘みで収穫後、丁寧にプレスして発酵(マロラクティック発酵なし)、ステンレスタンクにて
6ヶ月間の熟成を経て瓶詰めされます。
※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。