シチリア土着品種カタラットと国際品種シャルドネをブレンドした、造り手を代表する白ワイン、サンタゴスティーノ ビアンコ。
トラーパニの守護聖であるアゴスティーヌ聖人(Sant'Agostino)にちなんで名付けられました。ラベルに描かれた円形のデザインはアゴスティーヌ聖人を祀る教会のステンドグラスのデザインをモチーフにしています。様々な苦難を経ながらもシチリアでのワイン造りをつないできた先人たちへの敬意と、ブドウという神の恵みへの感謝が込められています。
トラーパニから数キロ離れたシチリア西部に位置する、バリオ・ソリア。ブドウとオリーブの広大な畑と地中海の潮風を感じられる、フィッリアートが手掛けるワイン・ツーリズムのリゾート地でもあります。標高230~250mに位置する110ヘクタールの畑では、ブドウの質を高めるため、木々に過度の負担をかけない栽培を行っています。
手摘みで収穫されたブドウは優しく圧搾され、カタラットはステンレスタンク、シャルドネはフレンチオークの樽でそれぞれ発酵。そののちステンレスタンクに移され、シュール・リーの状態で6ヶ月の熟成。さらに瓶内で4ヶ月の熟成を経て、リリースされます。
海岸に近い立地であること、赤い泥灰土と粘土が合わさったシチリア西部の土壌だからこそできる味わいで、1991ヴィンテージから30年以上にわたって造られている、フィッリアートの醸造スタイルを象徴する一本です。
シチリア島西部の街トラーパニに程近いパチェコに拠点を構える造り手フィッリアート。古代から様々な文化が行き交い、イタリアワインの歴史においても大きな役割を果たしてきた地から、再び世界に向けて故郷のシチリアワインの素晴らしさを発信しようと、現当主サルヴァトーレ・ディ・ガエターノ氏が1978年に立ち上げ、1985年からワイン造りをスタートしました。
現在ではパチェコの他、シチリア東部のエトナ山の麓に醸造所と畑を、そしてトラーパニから船で20分ほどにある小さなファヴィニャーナ島にも畑を有しています。丘陵、火山、海というそれぞれ地質も気候も異なる環境で、土地ごとに合ったブドウの持ち味を存分に生かし、それぞれのテロワールを大胆に表現したワイン造りを目指しています。カジュアルなワインから特別な日のための一本まで、常に安定した品質に対する評価は高く、イタリア国内はもとより世界各国で認められている生産者のひとりです。
近年では、ワイン造りと土の保護にも軸足を置き、生物多様性保護や環境保全に対する独自の研究にも精力的で、シチリアから持続可能なワイン造りを発信するパイオニアとしても注目を集めています。
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