BRUNELLO di Montalcino LA CASACCIA 2016
赤・スティル/重口 2016イタリア
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ ラ・カサッチャ 2016 はバックオーダーとなっており、在庫が戻り次第、出荷されます。
トスカーナ州ヴァル・ドルチャ(オルチャ渓谷)の中央、モンタルチーノ北部に拠点を構えるカナリッキオ・ディ・ソープラ。モンタルチーノの丘を囲むように軒を連ねる200軒以上の生産者の中でも、北部エリアのブドウのみを使用する造り手はそう多くはありません。所有する畑は約15ヘクタール、粘土質が主体で醸造所を囲むように位置する「カナリッキオ」、石灰分に富む泥灰質土壌(ガレストロ)の「モントゾリ」、地形と地質によって大きく二分されています。各区画は自然条件とミクロクリマによりさらに細分化され、個別に管理されています。遠く離れたアルプス山脈からの北風「トラモンターナ(Tramontana)」の影響を受けるモンタルチーノ北部の冬は寒く、数週間にわたり氷点下を下回ることもあります。過酷な環境のようですが、このトラモンターナこそが微生物を含めた土壌全体の健全な循環を保っているとフランチェスコは考えています。乾燥した北風は好ましくない菌やカビの繁殖を抑え、雹の発生リスクも減らすだけでなく、夜間の温度を下げることでブドウの樹が養分を蓄えしっかりと成熟するための大切な時間も生み出します。醸造を手掛けるのはフランチェスコ&マルコ・リパッチョリ兄弟、そして、数々の偉大なワインを生み出してきた名匠マウリツィオ・カステッリとルカ・フェリチョーニ。『古典的でありたい』と語るフランチェスコは、ブルネッロに表現すべきはテロワールとの想いから、樽そのものの個性を抑えるためにスラヴォニア産の大樽を使用、いかに繊細な香りを引き出せるかに神経を注いでいます。 単一畑「ラ・カサッチャ」では、1990年に栽培をスタート。粘土質でミネラル分を多く含む地質について、フランチェスコは『モンタルチーノでも極めて特殊な土壌。サンジョヴェーゼが持つ力強さ、華やかさとエレガンス、そしてバルサミックな性質の表現を引き出したい』と語ります。手摘みで収穫したブドウは除梗、破砕後、20~25日間マセラシオン。毎日ポンピングオーバーしながら、3~4回のデレスタージュ。2,500Lのスラヴォニアンオーク樽にて36ヶ月熟成した後、6ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます。ファーストヴィンテージとなる2015年について、満点を付けたジェームス・サックリングからの評価(2019年10月時点)は、『驚異的な果実味の強さ』『幅広い風味の味わいに息をのむだろう(中略)永遠に続くような余韻。カナリッキオ・ディ・ソープラの見事な新しい単一畑』。ワイン造りにおける持続可能性についても熱い想いを抱くフランチェスコ。『品質の良し悪しでヴィンテージを分類していく傾向が強い中、私達はヴィンテージごとに生みだされる優れたスタイルの違いに価値を見出している』と語りながらも、『もし私達が気候を人工的にコントロールできるのであれば、2016年のように調整するでしょうね』、『バランス、エレガンス、土地のアイデンティティーが表れた歴史的なヴィンテージ』とのこと。※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。
美しく輝く紫ががった濃いルビー色。熟したプラムのような濃密な果実香とともに、ブラックペッパーや甘草等、スパイスの要素が複雑に立ち込める。シルキーな口当たりのあとに、芳醇な果実味と力強いタンニンが感じられる。ボリューム感のある長い余韻が楽しめる赤ワイン。