フランス北東部、南北に貫くヴォージュ山脈とライン川に挟まれるように連なる51もの特級畑アルザス・グラン・クリュ。同じ地方にありながらも、まるでモザイクのように複雑に入り組む地質とそれぞれの自然条件により、個性の異なる素晴らしいワインを生み出す産地として知られています。
「ケフェルコプフ」が位置するのはちょうど南北の中ほど、ヴォージュ山脈の東の麓に広がる海抜約230~350mエリアです。マグマ由来の岩石である花崗岩と海洋の生物に由来する石灰岩、ふたつの地質が生み出す力強さと複雑性が特徴のグラン・クリュとされています。
平均樹齢は15~25年、環境に配慮した農法(リュット・レゾネ)にて栽培。ブドウは収穫後、丁寧にプレスされ、約5週間かけてゆっくりと発酵。マロラクティック発酵はせずに、アロマの複雑性と骨格を引き出すためステンレスタンク内でオリとともに育成され、オリ引きして瓶詰されます。
元々はアルザス・アメルシュヴィールの栽培農家として長い歴史を持ち、1970年代に家業を継いだ7代目アンリ・エーラールによりワイン造りを開始、現在では8代目シリル・エーラールとソフィー・エーラール、そして醸造家のローランス・シャッツも加わり家族経営を貫く生産者です。
2016年、2019年、2020年とパリ農業コンクールにてワイナリーとして「卓越賞(Prix d’Excellence)」を受賞。創業時から規模は広く拡大しながらも、いまだに年間生産量のおよそ7割がフランス国内で消費される信頼の造り手です。
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