フィレンツェとシエナのちょうど境界線に位置する、カステッリーナ・イン・キアンティ。この地で9世紀以上もの歴史を持つ造り手、サン・レオニーノによる「キアンティ・クラッシコ グラン・セレツィオーネ サリヴォルペ」。
「サリヴォルぺ」とはエトルリア人がかつてこの地域をそう呼んだことに由来しており、エチケットにある星のシンボルはサン・レオニーノ教会の天井に描かれたフレスコ画("フレッシュな"を意味するイタリア語で、エトルリア美術を代表する画法)からデザインされたもの。カステッリーナの歴史と「この地を表現する素晴らしいワインを作りたい」という願いを象徴しています。
キアンティ・クラッシコの中でも、最上級の格付「グラン・セレツィオーネ」に格付けされています。2013年に新たに制定された等級で、熟成期間は30ヶ月以上と長期であること(一般的なキアンティ・クラッシコの熟成期間は12ヶ月以上、キアンティ・クラッシコ リゼルヴァは24ヶ月以上)、自社畑のブドウを使用すること、アルコール度数は13%以上などの細かな規定があり、さらに審査官による官能検査に合格したワインのみがグラン・セレツィオーネとして認められます。キアンティ・クラッシコ銘柄すべての中でも、この格付けに認定されているワインは全体の一握りに過ぎないと言われています。
ワイナリーを取り囲むべッロズグアルドのブドウ畑は、標高350~380 mほど。この場所はガレストロというシルトと粘土が薄く何層にも重なった土壌と、アルベレーゼという炭酸カルシウムを多く含む白い泥灰土の岩石の土壌で構成されます。サン・レオニーノ湖や小川にも近く、大陸性気候とシエナの温暖な気候が組み合わさります。この地独特の土壌と様々な微気候により、エレガントでありながら複雑な風味のキアンティ・クラッシコが生まれると言われており、ここで収穫されたサンジョヴェーゼを100%使用することで、この土地の価値や特徴を際立たせ、芳醇さとフレッシュさを兼ねそろえた、クラシックなスタイルのワインを造ることを目指しています。
10,000Lのステンレスタンクにて発酵ののち、マロラクティック発酵を行います。3,000Lのスラヴォニアンオーク樽で24ヶ月間の熟成ののち、12ヶ月間の瓶内熟成ののちリリースされます。
生産者曰く、「2018年の夏はかなり穏やかで、適度な降雨と低めの気温の穏やかな季節であった。着色期はブドウの成熟に適した気候条件となり、果実の新鮮味と素晴らしい香りを促進した。ブドウ畑で慎重に選果することで、アロマとポリフェノールの見事なプロファイルを伴う、健全で成熟したブドウが収穫できた。」
サン・レオニーノのワイナリー名と鐘を表すロゴマークは、カステッリーナ・イン・キアンティ自治区の小さな中世の村にあるロマネスク様式の教会に由来しており、教会がキアンティ連盟の一部になって以来、ワインを造り続けています。最初のボトリングは1073年、以後何度かオーナーが変わり、1994年よりアンジェリーニ家が所有しています。所有面積は100haに渡り、内ワイナリーの隣にあるブドウ畑は42ha。300~430mの3つの異なる標高に位置し、南東と南西を向き日光の恩恵を十分に受けています。土地と歴史に密接に結びついた伝統的なワインを生産するために、職人技を駆使し、研究を重ねながら、サンジョヴェーゼを軸にしたワインを生産しています。
※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。