ブラウフレンキッシュは、青みを帯びた果実が特徴の、比較的ゆっくりと熟す黒ブドウ品種。オーストリアで多く栽培されており、カジュアルなワインから樽熟成させるワインまで、様々なワインが造られています。キャメルファームワイナリーの「ブラウフレンキッシュ ブリュットナチュレ・ドサージュゼロ」は、ブラウフレンキッシュを100%使用し、最終調整で糖分を補わずに辛口に仕上げて余市のテロワールを表現したスパークリングワインです。
北緯43度、北は日本海に面し三方をゆるやかな丘陵地に囲まれた北海道余市町。余市川と登川が長い年月をかけて削り出した丘陵地である余市町登地区にワイナリーは位置しています。4km北に臨む日本海には遥か南方から対馬暖流が流れ込み、北海道の中では比較的温暖な気候に恵まれた地域です。
ブドウ畑は標高100mに位置し、凝灰質砂岩と粘土が交じり合った土壌に、ギヨ式とコルドン式で仕立てられています。古くから果樹栽培が盛んな土地で、梅雨や台風の影響を受けにくい環境があります。海からの風が適度にミネラルを運び、吹き抜ける風はブドウの病気を防ぎます。そして冬は降り積もった深い雪の層がブドウの樹を春までしっかりと守ります。
農薬や化学肥料の使用を抑えた伝統的な農法を実践し、除草剤を使わず状態の良い土と栽培管理でブドウを育てています。
すべて手摘みで収穫されたブドウは、14~16℃に保たれたステンレスタンクで一次発酵後、シャルマタンクで二次発酵を行い、その後オリとともに6ヶ月間の長めの熟成を行います。
アンジェロ醸造長と江澤副醸造長は「ブラウフレンキッシュの品種特性を引き出すため、最適なタイミングで収穫したブドウを白ワインの醸造法で一次発酵を行いました。シャルマタンクでの二次発酵は長めの熟成により、酵母由来のエレガントで特徴的な香りと味わいが楽しめるスパークリングワインに仕上がりました」と語っています。
『日本の農山漁村にある豊かな自然や資源を守り、美味しくて安心安全なものを一から造り届け、農家の方々が守り育ててきた知恵と技術を引き継ぎ、新たな担い手の育成や地域の活性化に一緒に取り組んでいく』という想いのもと、2014年にキャメルファームワイナリーは設立されました。
余市で40年に渡りワイン用ブドウの栽培を行い、品質の高さで評価を受けてきた藤本毅氏よりその技術と知恵を受け継ぎ、世界的に著名な醸造家リカルド・コタレッラ氏から学んだイタリアの伝統的製法と最新技術を取り入れた醸造方法でワイン造りを行っています。イタリアの銘醸地、エミリア・ロマーニャのサン・パトリニャーノで醸造長を務めたアンジェロ・トータロ氏を中心としたチームが醸造を引き継ぎ、余市のテロワールとブドウ品種の特徴を活かした日本ならではのワインを世界へ届けることを目指しています。
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