『優美さをどこまでも追い求めていくことこそが自分たちの使命であり、真髄である』と語るカナリッキオ・ディ・ソープラ。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会創設に大きく寄与した造り手でもあり、協会創設メンバーのみ許されるモンタルチーノ村の中央広場が描かれたエチケットを使用できるワイナリーは現在ここ一社とされています。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノのセカンドワインとして位置づけられるロッソ・ディ・モンタルチーノ。カナリッキオではほぼ全ての畑が樹齢10年を超えているため、若木の葡萄だけではなくブルネッロ用に栽培しているふたつのクリュ「カナリッキオ」と「モントゾリ」をブレンドして使用します(ヴィンテージによってブレンド率は異なります)。
所有する畑は約15ヘクタール、粘土質が主体で醸造所を囲むように位置する「カナリッキオ」、石灰分に富む泥灰質土壌(ガレストロ)の「モントゾリ」、地形と地質によって大きく二分されています。各区画は自然条件とミクロクリマによりさらに細分化され、個別に管理されています。
遠く離れたアルプス山脈からの北風トラモンターナ(Tramontana)の影響を受けるモンタルチーノ北部の冬は寒く、数週間にわたり氷点下を下回ることもあります。過酷な環境のようですが、このトラモンターナこそが微生物を含めた土壌全体の健全な循環を保っているとフランチェスコは考えています。乾燥した北風は好ましくない菌やカビの繁殖を抑え、雹の発生リスクも減らすだけでなく、夜間の温度を下げることでブドウの樹が養分を蓄えしっかりと成熟するための大切な時間も生み出します。
醸造を手掛けるのはフランチェスコ&マルコ・リパッチョリ兄弟。手摘みで収穫したブドウは除梗、破砕後、20~25日間マセラシオン。毎日ポンピングオーバーしながら、3/4をデレスタージュします。750Lのフレンチオーク樽あるいは2,500Lおよび5,000Lのスラヴォニアンオーク樽にて約11ヶ月の樽熟成を経て瓶詰めされています。
フランチェスコ曰く『
2019年はバランスのよい安定した気候によってブドウのバランスが保たれ、完熟するための必要条件がそろった』とのこと。
※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。