3つのクリュが織りなす調和
HARMONIUM
赤・スティル/重口 2013イタリア
アルモニウム 2013 はバックオーダーとなっており、在庫が戻り次第、出荷されます。
シチリアを代表するブドウ品種ネロ・ダーヴォラのみを使い、フラッグシップワインのひとつとして高い評価を得る「アルモニウム」。ワイナリーがトラーパニに有する丘陵地帯の農園ボルゴ・グァリーニの3つのクリュをブレンドし、ネロ・ダーヴォラの可能性を表現した一本です。畑の標高は300m、北東向きの「フェルラ(Ferla)」、南向きの「ベッカッチア(Beccaccia)」、南東向きの「レープレ(Lepre)」、それぞれ異なる地質とミクロクリマに合わせてクローンを選定、コルドン仕立てで栽培されます。植樹密度は1haあたり5,000~5,500本、収穫量は6,300kg/haに抑えられています。区画ごとに成熟度合を見極め、9月から順次手摘みにて収穫、24~26℃のステンレスタンクにて14日間発酵。クリュごとに225Lフレンチオークあるいはアメリカンオーク樽にて12ヶ月熟成後、香り、酸味、優雅さ、心地よさの最良の調和を生み出すべく、その年ごとに吟味してブレンドして瓶詰、さらに12ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされます。ラベルに描かれた三美神は3つの土地の一番良いブドウを合わせていることを意味しています。シチリア島西部の街トラーパニに程近いパチェコに拠点を構える造り手フィッリアート。古代から様々な文化が行き交い、イタリアワインの歴史においても大きな役割を果たしてきた地から、再び世界に向けて故郷のシチリアワインの素晴らしさを発信しようと、現当主サルヴァトーレ・ディ・ガエターノ氏が1978年に立ち上げ、1985年からワイン造りをスタートしました。現在ではパチェコの他、シチリア東部のエトナ山の麓に醸造所と畑を、そしてトラーパニから船で20分ほどにある小さなファヴィニャーナ島にも畑を有しています。丘陵、火山、海というそれぞれ地質も気候も異なる環境で、土地ごとに合ったブドウの持ち味を存分に生かし、それぞれのテロワールを大胆に表現したワイン造りを目指しています。カジュアルなワインから特別な日のための一本まで、常に安定した品質に対する評価は高く、イタリア国内はもとより世界各国で認められている生産者のひとりです。近年では、ワイン造りと土の保護にも軸足を置き、生物多様性保護や環境保全に対する独自の研究にも精力的で、シチリアから持続可能なワイン造りを発信するパイオニアとしても注目を集めています。※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。
ガーネット色。プルーン、ブラックベリー、コンポートしたチェリー、イチジクを想わせる濃密なアロマに、ミント、ブラックペッパー、クミン、バニラ、カカオ、タバコを想わせるアロマが幾層にも重なり合い複雑な印象。口当たりは力強く、濃縮感のある果実味にリッチで伸びやかな酸味が調和する。中盤から広がるビターでスパイシ―な風味とビロードのような渋味がハーモニーを奏でる、シチリアワインの名声を知らしめた偉大な1本です。