ブドウ本来の力を引き出す造り手、イカルディによる「パレイ バローロ」は、「それだ!」を意味するランゲ地区の方言「PAREJ」から名づけられました。イカルディならではのバローロを表した一本です。
バローロ地区の西側に位置するラ・モッラ村の畑で栽培されたネッビオーロを100%使用しています。ラ・モッラ村の土壌はトルトニアン期に形成されたもので、土の中に青い泥灰土の「トルトニアーノ」が混じります。マグネシウムやマンガン、石灰が豊富なため、バローロ地区の中でも華やかでエレガントな香り高いワインが造られる村と言われています。
ネッビオーロは栽培条件が厳しいため限られた場所でしか栽培されていない品種です。品種名の由来は諸説あり、「ブドウの果皮が大量の蝋質(果粉)に覆われて霧のように見える」こと、「晩熟のため収穫時期が秋の霧の季節である」ことなどから「霧」を意味する「Nebbia(ネッビア)」が語源という説と、「ふくよかで逞しいワインになるブドウ品種である」ことから「高貴」を意味する「Nobile(ノービレ)」が語源という説などあります。
標高約420m、粘土石灰質土壌で南西向きの畑で育てたネッビオーロの樹は、植密度は4500本/ha、平均樹齢約50年以上のもの。ステンレスタンクで18日間の発酵を行い、フランス産の樽と5000Lのフレンチオークの大樽で30ヶ月間の熟成を経たのち、必要最低限の亜硫酸を添加され瓶詰めされています。
イカルディはピエモンテ州カスティリオーネ・ティネッラの地に1914年にブドウ栽培農家であったピエール・イカルディによって誕生したワイナリー。現在は彼の子供であるクラウディオとマリア・グラツィア・イカルディに引き継がれ、クラウディオは栽培と醸造を、マリア・グラツィアはセラーでの管理を担っています。
ピエモンテでの有機栽培の先駆者としても知られるクラウディオ。訪ねてくる栽培家や農学者は後を絶ちませんが、クラウディオが語るのは「雑草はブドウの樹と同等、またはそれ以上に大切である」ということ。手放しで成果を待つのではなく、生える草の種類から畑の栄養バランスと状態を把握し、鴨や鶏の力も借りながら手作業で雑草の管理をすることで生物多様性を保ち、畑の健康状態を整えていくのが彼のやり方です。
「すべては土のケアから始まる」という確かな意志のもと、自らの手で自然と向き合い、対話をしながらワインを造り上げていきます。※本文中の製造方法、商品エチケット等は予告なしに変更されることがあります。