紺碧のアドリア海を臨むエミリア・ロマーニャ州リミニの造り手、サン・パトリニャーノによる「ジャミニア」。
使用するのは、古代のサンゴや貝類からなる石灰を豊富に含む畑で育ったグレケット・ジェンティーレ(ピニョレット)。成熟度合ごとに2度に分けて収穫、別々に醸造したものをブレンドします。
アドリア海から5kmほど内陸にある粘土石灰質の畑は、標高150mの西から東向きに位置し、植密度は5,000本/ha。ジャミニア(JAMINIA)とはこの土壌に多くみられる殻の細長い陸貝のことで、エチケットにも渦を巻く貝殻のデザインが施されています。
スキンコンタクト、ステンレスタンク発酵後、一部マロラクティック発酵を行い、3ヶ月間の熟成と2ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされます。
薬物依存に立ち向かう若者たちの自立を目指して設立されたサン・パトリニャーノ。1978年にヴィンチェンツォ・ムッチョーリ氏によってリミニの狭小な土地で始まったこのプロジェクトは、紆余曲折を経ながらも今日まで規模を広げていきました。今では多くの若者らが技術習得と社会復帰を目的として、家族の様に絆を深めながら、ブドウの栽培からワインの醸造、酪農から生ハムや乳製品の加工、テキスタイル、プロダクトデザインなど様々な事業に従事しています。イタリア国内のみならず世界でも注目を集めているプロジェクトですが、各分野ともイタリアトップクラスの専門家が技術指導に携わることでも知られ、プロジェクトに賛同したイタリア屈指の専門家が若者たちの生産活動を支えています。
ワイン分野でも世界的にも有名なリカルド・コタレッラ氏をはじめとする専門家たちが、ブドウ栽培から醸造に至るあらゆる工程で直接指導を行い高品質なワイン造りをサポートしています。若者らが取り戻した「誇りの結晶」とも言えるワインは、著名なレストランやワインバーでもオンリストされるとともに、様々な栄誉ある評価を獲得しています。
ロゴに描かれたレバノン杉は、サン・パトリニャーノのシンボルの木です。創設者ヴィンチェンツォ・ムッチョーリが、その木の枝の荘厳さに、若者たちへの歓迎、愛、更生の願いを込めました。丘の上のレバノン杉はもう残っていませんが、プロジェクトの精神として今でも大切に受け継がれています。
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