シャルドネは世界の産地で栽培されていますが、温暖な気候では熟して糖度が高くなりやすく、冷涼な産地では生き生きとした酸が保たれるなど、産地の特徴が反映されやすい白ブドウ品種です。キャメルファームワイナリーの「シャルドネ」は、余市の冷涼な気候によって生まれた、キリッと辛口の味わいが特徴の白ワインです。
北緯43度、北は日本海に面し三方をゆるやかな丘陵地に囲まれた北海道余市町。余市川と登川が長い年月をかけて削り出した丘陵地である余市町登地区にワイナリーは位置しています。4km北に臨む日本海には遥か南方から対馬暖流が流れ込み、北海道の中では比較的温暖な気候に恵まれた地域です。
ブドウ畑は標高45~55mに位置し、凝灰質砂岩と粘土が交じり合った土壌に、ギヨ式とコルドン式で仕立てられています。古くから果樹栽培が盛んな土地で、梅雨や台風の影響を受けにくい環境があります。海からの風が適度にミネラルを運び、吹き抜ける風はブドウの病気を防ぎます。そして冬は降り積もった深い雪の層がブドウの樹を春までしっかりと守ります。 農薬や化学肥料の使用を抑えた伝統的な農法を実践し、除草剤を使わず状態の良い土と栽培管理でブドウを育てています。
手摘みで丁寧に収穫されたブドウは、圧搾後、低温で数日間スキンコンタクトを施しています。ステンレスタンクでアルコール発酵後、20%は古いフレンチオーク樽で6ヶ月間熟成させます。
2022年の春はかなり暖かく、ブドウ樹はよく発芽しました。その後、冷涼な夏が訪れ、ワインにフレッシュさ、酸味、エレガンスをもたらしました。 アンジェロ醸造長と江澤副醸造長は「このシャルドネは私たちの畑のテロワール、そして世界に挑戦するチームのプロ意識から生まれたワインです。ブドウ畑と醸造所における慎重でなおかつ正確な管理により、国際品質の素晴らしいシャルドネに仕上がりました」と語っています。
『日本の農山漁村にある豊かな自然や資源を守り、美味しくて安心安全なものを一から造り届け、農家の方々が守り育ててきた知恵と技術を引き継ぎ、新たな担い手の育成や地域の活性化に一緒に取り組んでいく』という想いのもと、2014年にキャメルファームワイナリーは設立されました。
余市で40年に渡りワイン用ブドウの栽培を行い、品質の高さで評価を受けてきた藤本毅氏よりその技術と知恵を受け継ぎ、世界的に著名な醸造家リカルド・コタレッラ氏から学んだイタリアの伝統的製法と最新技術を取り入れた醸造方法でワイン造りを行っています。イタリアの銘醸地、エミリア・ロマーニャのサン・パトリニャーノで醸造長を務めたアンジェロ・トータロ氏を中心としたチームが醸造を引き継ぎ、余市のテロワールとブドウ品種の特徴を活かした日本ならではのワインを世界へ届けることを目指しています。
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